[Difficulty:ACE OF ACES]:インタビュー・ウィズ・エース2。

 これで5度目の再生になるメール画面の中では、人当たりの良さそうな笑みを浮かべたUPEO広報官の姿。
 『来月号の広報に載せるので、これから出す質問への返答を期日までにヴィジメールでもテキストでも構いませんので提出してください…広報といっても小さなコーナーですし、質問も三つしかありませんので、あまり難しく考えず気軽に答えてくださいね』
 そう言われて続きを聞いて、予想以上の難易度に同僚達に相談してみたのだが。
 冗談にしても言ってみるものね、と彼女は呟いて肩をすくめた。
 世の中物好きもいるもんだな、と彼は苦笑いを浮かべて首を振った。
 思った事を答えればいいだけですよ、とあの子は小さく微笑んだ。
 「……」
 みんなの意見を総合してもあまり参考にならないな、と呟きながら、端末の画面を睨み続けてそろそろ30分。
 『パイロットになろうと思ったきっかけなどありましたらお願いします。』
 …ありません。気が付いたらなっていました(と書いたらフィーに怒られた)。
 『治安維持の任務には危険なものも多いと思われますが、今までに最も危機感を感じた事がありましたら教えていただけませんか?』
 ………食堂のポテトサラダを喉に詰まらせてあやうく窒息しそうに…(そう言ったらレナが呼吸困難になるほど笑った)
 『では最後に、SARFは若手パイロットで構成されている事もあり、男女問わず若い層からの注目も多いようですが、好みのタイプなどは…?(笑』
 どんなタイプでも任務となれば扱いますが、強いて言うのであれば高機動型のアタッカーが(と書きかけていたらエリックに真顔でバカ呼ばわりされた)
 (どこが気軽なんだ、難易度が物凄い高いじゃないか)
 そう口の中で呟きつつ、もう一度再生ボタンを押す。
 突然降って沸いたこの超難易度ミッションは、とうぶん終わりそうにない。


[インタビュー・ウィズ・エース]の続編?レナほど大々的に宣伝はされなくても、広報とかでちまちま取り上げられるんじゃないかな、と。
あと、絶対コイツに「好みのタイプ」とか聞いても無駄な気がします。